木工DIYの相棒「ワトコオイル」で色んな木材を塗装してみた
こんにちは!
ジルわこ(@gillwacohouse)です
今回は木工DIYで頻繁にお世話になる浸透性塗料「ワトコオイル」での塗装事例について紹介します
注文住宅を建ててからというもの、(入居前から)DIYしながらの生活を送っています
この1年間は特に収納棚のDIYに力を入れてきました
DIYでは木材を塗装して使用することが多いのですが、その際にお世話になっているのが浸透性塗料の「ワトコオイル」です
木材も何種類か異なるものを塗装しているため、写真で比較しながら紹介します
ワトコオイルってどんな塗料?
ワトコオイルは亜麻仁(アマニ)油を主成分とした「浸透性塗料」です
イギリスのWATCO(ワトコ)社の製品ですが、ホームセンターでも普通に買えるくらい日本国内でも流通しています
浸透性塗料って何にゃ?
浸透性塗料とは
浸透性塗料は、木材に塗料が浸透していくことで塗装するタイプの塗料です
ペンキ(造形膜塗料と呼ばれる)などのように表面に塗膜を作らないため、木目や木の質感(触り心地)は塗装後もそのまま残るのが特徴です
そのため、木の感じは残したまま「色の雰囲気を変えたい」「水や汚れに強くしたい」という人にお勧めです
浸透した塗料は、時間が経過すると空気中の酸素と結合し(「酸化重合」という化学反応)、木材の内部で固まります
これにより無塗装状態と比べると水や汚れに強くなりますが、全面がしっかりコーティングされる訳ではないので、完全防水・防汚とはならないのでご注意ください
裏を返せば調湿効果のような木の特性も残っているということでもあるので、塗料も目的に応じて選択するのが重要です
ワトコオイルのカラーバリエーション
屋内向けのワトコオイルには、8種類のカラーバリエーションが用意されています
浸透性塗料のカラーを選ぶ際に注意しておかないとならないポイントが1つ
それは同じ塗料を用いても「木材の種類によって発色の仕方が異なる」という点です
これはワトコオイルに限らず、塗膜を張らず木材に浸透するタイプの浸透性塗料全般の特徴と言えます
そのため、製品紹介ページなどに載っている色見本や実際に塗装した事例が、仕上がりをイメージするうえでの貴重な情報源となります
ワトコオイルに関しては「8種類のカラー×2種類の木材」の色見本が紹介されています
※ワトコオイル製品紹介より引用
- W-01 ナチュラル
- W-07 ホワイト
- W-08 チェリー
- W-09 マホガニー
- W-10 エボニー
- W-11 ドリフトウッド
- W-12 ミディアムウォルナット
- W-13 ダークウォルナット
色見本を見比べると、同じ塗料でも樹種によってかなり印象変わることが分かりますね
感覚的ですが、仕上がりのカラーは以下の要素が重なり合って決まる印象です
「仕上がりの色=木材の色×塗料の色×塗料の浸透率」
木材自体の色が濃いほど、塗料が濃いほど、塗料が木材に浸透しやすいほど、仕上がりの色が濃くなるということです
ワトコオイルの塗装事例
ここから私が実際にワトコオイルで塗装した事例を紹介していきたいと思います
購入した塗料は「ナチュラル」「ダークウォルナット」の2色
塗装事例のある木材は「パイン」「アカシア」「ウォルナット」「杉」「桧」「桐」の6種類
すべての組み合わせを試している訳ではなく、塗装事例があるのは以下の6つの組み合わせになります
※色々な組み合わせを比較しながら写真を撮っていたため、紹介する順番などはバラバラしていますので、ご了承ください
1.パイン×ダークウォルナット
2.ウォルナット×ナチュラル
3.アカシア×ダークウォルナット
4.桐×ナチュラル
5.桧×ダークウォルナット
6.杉×ダークウォルナット
パイン×ダークウォルナット
パインは比較的安価で入手しやすく、加工もしやすいため、DIY向きの木材です
そのため、この組み合わせで作成したものが今のところ一番多いです
こちらは塗装前のパイン材
わりと白っぽい薄めの色です
ここからはダークウォルナットの塗装後
木目などは活かしたまま、元の色は想像できないくらい染まりました
こちらも同じくダークウォルナット
棚受け用に桧の角材を使用していますが、パインと比べると色は薄めです
ダークウォルナットで塗装したパイン材は、本物ウォルナットと比べるとやや明るめに見えます
ウォルナット×ナチュラル
ウォルナットは、ウォルナットカラーで塗装した木材と本物とを比較したくて用意しました
ナチュラルは亜麻仁油そのものの色味に近く、若干黄色み掛かった色の塗料です
無塗装のウォルナットはイメージより薄めの色合いでしたが、ナチュラルで塗装した途端にイメージの中のウォルナットと合致しました
ウォルナットを無塗装のまま使うということはほぼ無い気がするので、イメージの中のウォルナット=オイルフィニッシュ状態だったのかもしれません
アカシア×ダークウォルナット
アカシアは、ウォルナットの廉価材とし使えないかと思い購入したものです
初めにお試しでナチュラルを塗ってみましたが、ウォルナットとは程遠い仕上がりでした
続いてアカシアにダークウォルナットを塗装した場合です
これは判断に少し迷いますが、色の濃い所はウォルナット寄りですが、薄い所はパイン寄りという感じに見えます
アカシアが白木も含む集成材で、色のばらつきが大きかったためだと考えられるため、濃い目の色に揃えられた集成材なら、塗装すればかなりウォルナット寄りにできるのかなと思います
(ただ、良い所を集めたらアカシアでも値段上がりそう…)
桐×ナチュラル
桐は重量が軽く、色も白みがかっていて綺麗なので、タンスや収納箱に向いています
水回りで使用するため、ナチュラルを塗装してみましたが、元々白っぽい気なので、オイルの黄色っぽい色がそのままついてしまって、せっかくの白い桐箱がもったいないので無塗装のまま使用することにしています。
杉×ダークウォルナット
これはほぼ興味本位でやってみたのですが、杉のすのこをダークウォルナットで塗装してみました。
すると、図らずしも一番ウォールナットっぽい色合いになりました
杉は元々の色合いはパインと似たようなものですが、密度が小さく(内部に隙間が多い)塗料が浸透しやすいため、より濃く染まったのだと思います
DIY事例紹介
最後にワトコオイルで塗装した木材でDIYした事例を幾つか紹介したいと思います
1.土間収納棚
2.玄関収納棚
3.洗面台収納棚
4.ウッドラック
1.土間収納棚
土間収納の収納力アップのために設置した棚
パイン材でも板の強度的には申し分なしです
2.玄関収納棚
絶妙に空いたスペースを棚に
玄関脇にちょっとしたスペースがあると、小物をちょこちょこ置けて何かと便利です
3.洗面台収納棚
洗面台の空きスペースに収納棚を設置しました
一枚鏡を採用していて鏡の背面に収納がないので、この収納棚をフル活用しています
4.ウッドラック
アイアンフレームとウォルナット・アカシアを組み合わせて作成しました
一番上の板だけウォルナットです
おわりに
浸透性塗料のワトコオイルについて、塗装事例とともに紹介しました
木材によって仕上がりの色合いが変わるので、色にこだわる場合の塗料選定が難しいですが、浸透性塗料で塗装すると仕上がりが1ランクアップする(気がする)ので、木工DIYの際は是非塗装までやってみてください